不要ファイルと思っていたのでゴミ箱に入れておいたデータが、実は必要なデータだったってことありませんか?
ファイル名を勘違いしていたり、よく見もせずにデータ整理をするためにポイポイゴミ箱に捨ててしまったデータが、実は必要なファイルだったり、中には隠しファイルを見つからないようにそっとゴミ箱に隠しておいてうっかり空っぽにしてしまったなんていう人もいらっしゃるかもしれません。
今回はうっかり消えてしまったファイルを復旧させる方法をご案内します。
デジタルなデータは復旧可能!?
プリントした写真や、紙ベースの書類などは、不要と判断してゴミの日に出してしまうと手のつけようがありませんね。やっぱり捨てずにとっておいた方が良かったと思っても「時すでに遅し」です。
ではデジタルなデータはゴミに出すとどうなるでしょう?PCにはデジタルな「ゴミ箱」というものが必ずあります。これはアナログなゴミ箱と同様、PC上で不要になったデータをスッキリさせるためにいれるゴミ箱です。そしてゴミ箱には一時的に保管場所としてキープされますが、ゴミ箱を空にするを実行すると本当にデータが消えて閲覧する事ができなくなります。一般的にはこういう解釈だと思います。
でも、ちょっとPCに詳しい人ならわかると思いますが、PCのデータは記憶装置(ストレージ)と呼ばれる「SSD」や「HDD」に保管されます。このSSD等はデータを実際に保存している領域と、そのデータ保存領域を管理している管理領域があります。データ削除とはこの管理領域を消去することで実際の保存領域のデータを読み込みに行けなくする事なのです。
だからこの管理領域を復旧させることができればデータは復活可能なのです。
ただし、復旧させるための掟として次にことが重要になります。
1. なるべく早めに復旧させること。
2. 消してしまった後は、なるべくPCをいじらないこと。
なぜだか分かりますか???
先ほどの行で、ストレージはデータ保存領域に見出しを付けて管理し、データは別の場所に保存してあり、そこを読み込みに行くのでしたよね。勘の良い人は気づいたかと思いますが、見出しが無くなってしまった領域は空き領域と判断されてしまうので、次のデータが入ってくるとそこに上書きされてしまいます。だから上書きされてしまう前に復旧させる必要があるのです。
もっと詳しく言えば、そのデータ保存場所も固まって一箇所と言うわけでもなく、バラバラな場所に保存されています。その為空いている場所にドンドン書き込んでいく事によって、1つのデータが完全なものではなく部分的に欠損した不完全なデータとしてしか復旧出来ず、結局は使い物にならない、復旧出来なかったと言うことになってしまうリスクを減らす為です。
フリーソフトでもデータを復元できる!
では、いち早く復旧させたいんだけれど自分でできるの?という人に朗報です。お金を掛けなくても無料で使えるデータ復旧ソフトがありました。
EaseUS Data Recovery Wizard Free 13.2です。
メーカーHPの商品説明によると、復旧率97.3%ということです。紛失したデータをたったの3ステップで復旧できるそうです。
インストールは簡単で、メーカーHPからあっという間にダウンロードできました。
・ハードディスク復元
・削除復元
・ウイルス攻撃復元
・パーティション復元
・外付けデバイス復元
・システムクラッシュ復元
・フォーマット復元
・そのほか復元
と、物理損害以外は全面的に復元するそうです。
また画像・音声・動画・ドキュメント対応で、なんでも行けそうな感じです。
注意!ただし無料版は制限があります。
最大2GBまで
この2GBは従量制での2GB分なので、それを超えて使用したい場合は製品版を購入する必要があります。1ファイルの容量が2GB以内という意味ではありません。累積で2GB分無料です。世の中そんなに甘く無いですね(W)
製品版は8,900円(税抜)~で、2GBのデータ容量の制限が無くなります。
1か月ライセンス 8,900円 ← とりあえず使ってみたい人向け
1年間ライセンス 11,900円 ← 一年以上使うなら↓永久ライセンス↓がお得。
永久ライセンス 17,900円 ← 一度の買い切りで、アップデートは永久で一番お得。
EaseUS Data Recovery Wizard Professional の製品版
操作ガイドのページへのリンク も貼っておきます。
実際に復元処理出来るか?やってみた
今回は製品版を使わせて頂ける事になったので、2GBの制限は無くテストさせて頂きました。
最初はゴミ箱にたまっていたファイルを空にしてみて、それがそのまま元通りになる(捨てる前のゴミ箱に戻る)のかと思い込んでいたのですが、そういう訳ではありませんでした。まあそんな使い方する人はいないですよね。
復旧するためのコツがあります
- まず、復旧させたいファイルを明確にしておくことが必要です。(わからなくても何とかなりそうですが探すのに時間が掛かります。)
- そしてそのファイルがあった場所を知っておく必要があります。デスクトップPCで、ストレージを増設してたくさんある人は、どのドライブか覚えておかないとスキャンする時に探し出すのが大変です。
- ストレージは復旧させたいファイルがあるものとは別のものを用意します。(同じストレージだと上書きされたりするかもしれず、復旧確率が下がります。だから外付けドライブやUSBメモリでも構わないので、復旧させたいファイルがある所とは別のドライブを用意しましょう。)
以上の要件を満たした上で、動作確認してみました。
用意したファイルは、JPG、MOV、Word、WAVです。
上記のファイルを削除します。
ゴミ箱は空になりました。この時点で、もう普通には復活しません。では、今回のデータ復旧ソフトではどうなるでしょう?
1. 復元したいファイルのあったドライブを選択します。
オプションで探したいファイルの種類も選べます。
データがそれほど大きくはなかったので、スキャンはあっという間でした。今回の環境でのテストでは、おそらく3分かかっていません。早!
というのも、最初でお話したように、空にしたゴミ箱をそのままそっくりスキャンしてみたら削除したファイルを全部拾い上げたので、4時間以上掛かりました。(環境:500GBのSSDと250GBのHDDと240GBのSSDと120GBのSSDを搭載した自作PC)
こうなってくるとどのストレージに入っていたファイルなのかを当たりをつけて探さないと効率が悪くなりますね。
話は戻ります。↓
今回はあっという間でした。
リカバリーが終わると自動的にリカバリーされたファイルのフォルダーが開きました。
Easeus2001_51 というフォルダが自動的に作られています。そしてその中に「その他のファイル」「削除されたファイル」がありますね。開いてみます。
どうやら「その他ファイル」の中に復元されていそうです。
しかもファイルの種類ごとにきちんと仕訳けられています。
すべて完全な形で復活しました!すごいね!
ただし、復旧したファイルのファイル名は元のそれとは違っているので注意が必要です。復旧させたらファイル名を元に戻して然るべきところに戻しておきます。
ではフォーマットした場合は本当に復旧出来るのか?
ゴミ箱からは難なく復旧出来たので、今度はファイルを入れたUSBを誤ってフォーマットしちゃったというスチュエーションで試してみます。
先程と同様に何種類かのファイルを用意し、これらのファイルを入れたSDカードをフォーマットしてみます。
MPEG4と、Excelのファイルと、PDFを入れたSDカードをフォーマットします。
一応一般的に使用するクイックフォーマットでやってみます。
↑フォーマットしてしまいました。
ではフォーマット後のデータは復旧するでしょうか?まずはスキャンから。↓
流石にフォーマットしてしまったらダメか?と思いますがどうでしょう。
↓
↓
↓
↓
結果は。。。。。
おや?何かファイルが見つかったぞ。
見事にフォーマットしたデータも復旧できました!すごいね。
ちなみに無料版でも作業自体は上と同じ事ができます。違いは復旧させるデータ容量制限だけです。
無料版だと、左下に残りどのくらい使えるかも出ています。
そして制限容量がいっぱいまで達すると下の画面が出ます。↓
まとめ
検証の結果、このファイル復旧ソフト「EaseUS Data Recovery Wizard」は基本的に復旧出来る期待値が高いと思います。
復旧出来るか自分で試したい方は、フリーソフトの方を使って試してみて、気に入ったらいきなり買い切りの一番上の永久ライセンスを購入した方がお得感があります。(他のプランはサブスク制ですから、使い続けるならコスパが悪くなりそう。)
一番は日ごろからキチンとバックアップする等の管理が重要です。でもうっかりする事もあるかも知れません。そんな時、これなら何とかしてくれると思いました。
最後に大切なのでもう一度言います。
データを復旧させるには、なるべく早めに復旧作業に取り掛かる。そしてその間はなるべくPCを触らないで、データの上書きを防ぐこと。
おまけ
バックアップ用とか関連ソフトも一緒だとお得のようです。
コメント