一眼レフのレンズのカビ取り(分解清掃、前玉外し方)を自力でやってみました

一眼レフの交換レンズって使わないときには防湿庫にしまっているのですが、たまたま使わないで放っておいたレンズの前玉にカビが発生していました。これは前玉の内側のカビなので、外から拭いたところできれいになりません。そうするともうバラすしかありません。ていうことで、レンズを分解清掃しました。その方法をお話しします。

今回修理したレンズ/ニコン18-300mm3.5-6.5G ED

今回修理したレンズは、ニコンの高倍率ズームレンズ、AF-S Nikkor 18-300mm 1:3.5−6.3G ED という便利ズームレンズです。最近は大三元レンズしか使っていないので、出番がありませんでしたが、旅行用に便利なので取っておいたレンズです。

レンズの前玉一面に無数のカビが生えていました。角度を合わせてよく見ないとわかりにくかったのですが、このままではもっと増えるだろうし、売るにしても売れないのでカビ取りを自分でやってみようと思いました。修理に出すと1万円以上掛かります。おそらくニコンに出して2万円は取られそうなので、それなら自分でやってみるかとトライしました。

カビ取り前のレンズ(分かりにくいですね)

修理に必要な道具

修理するのに必要なものとして、以下のものを準備しました。

1 無水エタノール

2 メガネ拭き

3 精密ドライバー(+)とピンセット

4 プラスチックの薄い板

↑は準備に購入したのですが使いませんでした。

↓しかし、台紙のカバー部分の透明プラスチックが役に立ちました(笑)

5 両面テープ(必要な方)

前玉の分解の仕方(外し方)

1 まずはレンズの前面に両面テープで貼り付けてある「18-300mm 1:3.5−6.3G ED」と書いてあるリングを外します。

レンズを傷つけないように注意しながら、レンズとそのリングの隙間にプラスチックの薄い板を差し込みます。そしてレンズを回しながら両面テープを剥がしていきます。

2 リングが剥がれると、小さなネジが6本見えますので、精密ドライバーで全部外します。全部外すと周りのリングも外れて前玉にアクセスできます。

3 前玉部分を引っ張って本体から外します。吸盤でレンズを吸いつけて外す人もいますが、引っ張って何とかなりました。

レンズ本体
前玉部分

4 前玉は2枚のレンズが合わさった形状で、プラスチックのリングで外れないようにしっかりと固定されています。

問題はこの内側にカビが生えているので、この2枚のレンズをバラす必要があるのです。

しかしこの2枚をバラす方法を調べてみたら、良い方法が見つかりませんでした。

でも諦めるのは早いと試行錯誤してみました。

すると、レンズの周りに3箇所コーキング剤でシーリングしてある部分が見つかりました。グレーのコーキング剤をピンセットの先で剥がすことにしました。

↓レンズから少し出っ張りがある部分です。(写真中央部)

ピンセットを差し込んで剥がしていきます。

5 レンズの周り3箇所のコーキングを剥がしたら、その隙間にメガネ拭きを巻いたピンセットの先を差し込んで、テコの原理で「エイ!」と持ち上げました。

6 すると前玉が分解されるので、内側を無水エタノールできれいにお掃除しました。

見えにくいですが、掃除前の前玉です。↑↓

7 きれいになったら、逆の手順で組み戻して行きます。最後の段階で、一番最初に外したリングを戻す時、両面テープを貼り直したい人は、新しい両面テープを貼り直してください。

8 完成です。

 

まとめ

分解の仕方がわかれば、誰でも自分で直すことができます。ただ、気をつけないとレンズを傷つける可能性もありますので、心配な人はお金を払ってプロに出してください。あくまでも自己責任です。

分解のやり方さえわかれば、自分で修理ができます。我こそはと思う方は、やってみるのもいかがでしょうか?今回の記事では、レンズの分解方法の一例を提示しただけなので、故障等の責任は持てませんので悪しからず。

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